軽貨物運送業とは?個人事業主として開業する前に知っておきたい【用語解説】

軽貨物運送業はどんな時に使われる?
「運送業ってトラックを運転する仕事でしょ?」
「荷物を運ぶのはわかるけど、実際にどんな場面で使われてるの?」
そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
実は、運送業と一口に言っても、運ぶ荷物の種類や手段は多岐にわたります。
共通しているのは、「荷物を届ける」という目的。その手段や形態は時代とともに変化してきました。
例えば、ECサイトで注文した商品の配送、引越しの家財運搬、大型商業施設への納品、さらにはイベント機材の運搬まで。
私たちの生活のあらゆる場面で運送サービスが利用されています。
中でも、今注目を集めているのが「軽貨物運送業」です。
今回はこの軽貨物運送業にスポットを当て、どんな仕事なのか、どんな特徴があるのかを分かりやすく解説します。

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軽貨物運送業とは?|正式名称と基本概要
軽貨物運送業とは、軽自動車や二輪車を使って有償で荷物を運ぶ仕事のこと。
正式には「貨物軽自動車運送事業」と呼ばれています。
街でよく見かける「黒ナンバー」の軽バンや軽トラックは、まさにこの業種に使用されている車両です。
取り回しの良さや駐車のしやすさが評価され、都市部や住宅街での配送に非常に適しています。
主な配送物の例
・小包や書類、衣類
・ネット通販の商品
・ウォーターサーバーやお米
・小型家具や家電製品
軽貨物はその機動力を活かし、狭い路地や混雑したエリアにもスムーズにアクセスできます。
これが、大型トラックにはない大きな強みです。
軽貨物運送業が選ばれる理由とは?
近年、軽貨物で扱う荷物はますます多様化しています。
小さな荷物だけでなく、サイズや重量がやや大きめの商品の配送にも対応が進んでおり、サービスの幅が広がっています。
主なメリット
・低コストで始められる
軽自動車で始められるため、車両コストやメンテナンス費用が抑えられます。
・許認可の手続きが簡単
一般貨物と異なり、「届け出制」で参入ハードルが低いのも特長です。
・高い柔軟性
短距離・小口配送を得意とし、個人の引越しや一時的な配送ニーズにも対応可能。
このような特徴から、オンラインショップ・メーカー・小売店などさまざまな業種で重宝される存在になっているのです。
軽貨物運送の重要性と役割
EC市場の拡大とともに、軽貨物運送の需要は急増しています。
ネットで商品を注文すれば、翌日には自宅に届く。
こうしたスピード配送を支えているのが軽貨物運送業者です。
また、次のような場面でも活躍しています
・個人のミニ引越し
・飲食店や企業への定期配送
・高齢者向けの食事宅配サービス
特に都市部や道幅の狭い地域では、トラックよりも小回りの利く軽貨物車両の方が適しています。
こうした“ラストワンマイル”の配送において、軽貨物は欠かせない存在になっています。
軽貨物運送業の未来はどうなる?
今後、軽貨物運送業にはさらなる成長が期待されています。
環境問題や人手不足といった社会課題への対応も進んでおり、以下のような動きが見られます。
▷ 環境配慮型の配送へ
・電気自動車(EV)やハイブリッド車の導入
・CO2排出削減と持続可能な物流の推進
▷ AI・テクノロジーの活用
・配送ルートの最適化
・渋滞予測や時間短縮
・無人配送の実証実験
これらの進化により、より効率的でスマートな軽貨物運送が実現していくでしょう。
新しい制度にも注目!
近年の制度改正により、これまで軽貨物運送には使用できなかった「軽乗用車(例:N-BOX、タントなど)」も、正式に貨物軽自動車運送事業に利用できるようになりました。
これは、2023年に国土交通省が発表した新たな制度対応によるもので、物流業界において大きなインパクトを与えています。
制度改正のポイント
・従来は「貨物仕様の軽自動車」(いわゆる軽バン・軽トラック)のみが対象だった
・今後は一部の軽乗用車も、「荷室の確保」など一定の条件を満たすことで事業用途に使用可能
・実質的に「黒ナンバー」取得の幅が広がり、参入障壁がさらに低くなる
この変更により、特に個人事業主や副業で運送を考えている人にとって、大きなチャンスが生まれました。
既に保有している軽乗用車を活用できることで、初期投資を抑えたスモールスタートが可能になります。
また、燃費や乗り心地、見た目などの面でも軽乗用車は人気が高く、配送員の働きやすさや快適性の向上にもつながります。
▶︎報道発表資料:貨物軽自動車運送事業における軽乗用車の使用について – 国土交通省
まとめ|軽貨物運送業は今後さらに重要な存在へ
軽貨物運送業は、「小さな荷物を素早く届ける」ことを強みに、個人・企業を問わず幅広いニーズに対応できる業界です。
これからは環境・テクノロジーとの融合によって、より持続可能でスマートな配送が求められていくでしょう。
副業としての参入や独立開業のハードルも低く、今後ますます注目される業種です。
軽貨物運送業に興味がある方は、今がチャンスかもしれません。。

