法人とは？｜意味と仕組みをやさしく解説【用語集】
法人とは、法律上の権利や義務を持つ「組織」として認められた存在を指します。個人ではなく、会社や団体などの「組織そのもの」が一つの人格（法人格）を持ち、契約や財産の所有などを行える点が特徴です。
法人は、主に「株式会社」「合同会社」「一般社団法人」「NPO法人」などに分類されます。設立には登記が必要で、法務局に定款を提出し、資本金や代表者などの情報を登録することで法人格を取得します。法人として認められると、契約主体が代表者個人ではなく会社となり、社会的な信用度や取引の安全性が高まります。
【主な形態と活用例】
- 株式会社（営利目的での事業運営）
- 合同会社（小規模事業・スタートアップに多い形態）
- 一般社団法人・NPO法人（非営利活動を行う組織）
- 持株会社・親会社（グループ経営の中核として機能）
【制度上のポイント】
法人は個人事業主と異なり、会社そのものが納税義務を負います。また、社会保険の加入が義務化され、従業員を雇用する際には「健康保険」「厚生年金保険」などへの加入手続きが必要です。
一方で、経費計上の範囲が広く、節税や資金調達の面で有利になる場合もあります。
個人事業主が「法人化（法人成り）」を検討すべき時
売上が上がってくると、節税のために「法人化」を検討するタイミングが訪れますが、個人事業主との決定的な違いは「社会保険への加入が義務（強制）になる」という点です。
社長たった一人の会社（マイクロ法人）であっても、法人は社会保険の適用事業所となるため、国保から「協会けんぽ・厚生年金」への切り替えが必須となります。
会社負担分も含めて実質的な保険料コストは上がりますが、その分「将来の年金が増える」「傷病手当金がもらえる」といった会社員並みの手厚い保障が手に入ります。「手取りの最大化（個人）」をとるか、「保障の充実（法人）」をとるか、事業拡大のフェーズに合わせて慎重な判断が必要です。
もちろん、見合った売上や利益が生じているかも大切です。法人の維持費は個人事業主よりも高くなるため、その点も含め、長い目で存続できるか？を考えておきましょう。
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