第3号被保険者制度とは?|意味と仕組みをやさしく解説【用語集】

第3号被保険者制度とは、厚生年金に加入している会社員や公務員(第2号被保険者)に扶養されている配偶者が対象となる年金制度のことです。主に専業主婦(夫)やパートタイマーなど、一定の収入条件を満たす扶養配偶者が該当します。

この制度は、配偶者自身に保険料の負担がなくても国民年金の加入者として扱われる点が特徴です。保険料は、配偶者が加入している厚生年金制度側が負担する仕組みとなっており、将来の老齢基礎年金を受け取る権利も発生します。社会保険制度の中で、家庭単位での生活保障を支える重要な仕組みです。

「第3号被保険者制度」を分かりやすく解説 条件・手続き・「ずるい」との指摘にも答えます | マネーの達人

【第3号被保険者の主な対象】

  • 会社員または公務員の配偶者であること
  • 年収が130万円未満(※一部例外あり)
  • 年齢が20歳以上60歳未満

【注意点】
第3号被保険者はあくまで「被扶養者」として扱われるため、自身で事業を始めたり、収入が増えて130万円を超えた場合は資格を失います。この場合、自身で国民年金に加入し、保険料を納める必要があります。資格変更の手続きを怠ると、未加入期間が発生するため注意が必要です。

個人事業主・軽貨物ドライバーが知っておくべき「第3号の損得」

第3号は、会社員の配偶者にとっては強力な制度です。ですが、個人事業主や軽貨物ドライバーの視点で見ると、ここに「見えない格差」があります。独立した瞬間に第3号の対象外になる、または配偶者の扶養に入り直すつもりが“うまくいかない”ケースがあるからです。

落とし穴1:独立すると「第3号」にはなれない(=年金が自腹になる)

軽貨物の業務委託で独立すると、あなたは「第1号被保険者」になります。つまり、国民年金は毎月の固定費として自腹で払うことになります。会社員時代のように、給与天引きで勝手に整う世界ではありません。売上がブレる月でも、年金は淡々と請求されます。

落とし穴2:「配偶者の扶養に入ればOK」が通らないことがある

よくある勘違いが「売上が少ない月は扶養に入れるでしょ」という発想です。個人事業主の場合は、給与の年収条件とは違い、売上−経費=所得で判定されることが多く、健康保険組合ごとに基準もバラつきます。しかも、減価償却などを“経費として見ない”扱いになるケースもあり、想定より簡単に扶養に入れません。

落とし穴3:壁を超えた時の“戻し忘れ”が地味に危険

第3号は、条件を満たしている間は保険料負担がゼロなのが魅力ですが、条件から外れたら切り替えが必要です。ここで手続きが遅れると、未加入期間が発生して将来に響きます。現場だと「忙しくて後回し→気づいたら数か月ズレてた」が起きます。独立・副業・稼働増のタイミングは、手続きのミスが増えるので要注意です。

第3号は“勝ち組制度”に見えますが、個人事業主側に立つと、そもそも乗れないレールです。独立するなら「第3号がない前提」で、年金・保険を固定費として織り込む。これが現実的な損得判断です。

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初東互助会 編集チーム
作成者
眞中 秀和
監修者


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