カテゴリー
ニット・パーカーをゆうパケットポストで送る圧縮技術|3cm前後の厚みに戻りにくい固定法

冬物衣類をゆうパケットポストで送る際、全体の平均的な厚みではなく、襟元やフード、縫い目が重なる局所的な厚みが投かん時の判断を左右します。梱包直後に平らに見えても時間が経つと厚みが変化することがあるため、たたむ段階で段差を散らし、無理のない形状に整える工夫が役立ちます。
編集チームの視点:衣類を傷めるほど薄くするのではなく、最も厚みが出る部位が差入口へ無理なく通るかを基準に判断します。全体の平均値より、最大部位の収まりと衣類の保護のバランスを先に確認します。
- 縫い目やフードなどの厚みが集中する箇所をずらし、全体をなだらかに整える
- 繊維内の空気を面全体で軽く押し出し、資材の取扱説明に沿って適切に固定する
- 繊細な素材や立体的な編み地は強圧縮を避け、安全な配送方法への切り替えを検討する
折り始める前にポケットの中を空にし、ファスナーやボタンなど硬い部分が生地の同じ位置へ重ならないよう配置を確認します。
厚手衣類が膨らむ原因

ニットやスウェットパーカーが梱包時に厚みを持ってしまう主な要因は、繊維間に含まれる空気と、縫製部分の重なりにあります。
保温性を重視した冬物衣料は、糸と糸の間に空気を多く含む構造で作られています。平置きした状態では薄く見える衣類であっても、手で軽く押さえると沈み込むのは、体積の一部を空気が占めているためです。袋に収める際に空気が不均一に残ると、封入後に内部で空気が移動し、袋の一部が膨らむことがあります。
なぜ縫製部分に厚みが集中するのか?
身頃の脇線や肩線の縫い代、襟元のリブ、パーカーのフードやポケットなどのパーツが同一線上に重なることで、その部分だけ厚みが盛り上がります。袖を中央に重ねて二つ折りにする一般的なショップたたみを行うと、これらの縫製箇所が中央に集まりやすくなります。
厚手の生地が重なる箇所を上下や左右へ散らすことで、梱包前の段階から厚みの偏りを軽減しやすくなります。
生地を傷めにくいたたみ方

繊維の風合いを損なわずに厚みを抑える基本は、折り目を増やしすぎず、段差を面全体へ分散させるたたみ方です。
ニット:袖とリブの重なりを散らす平展開
ニット製品を折りたたむ際は、身頃の中央に袖を重ねない配置をとります。
- 背面を上にして平らな場所に広げ、手で生地全体のシワを優しく整えます。
- 左右の袖を斜め下方向へ倒し、脇線に沿わせるように配置します。
- 袖口のリブが裾のリブと完全に重ならないよう、位置を上下にずらします。
- 外装袋の大きさに合わせて、緩やかに折りたたみます。
襟ぐりのリブが厚いクルーネックやタートルネックの場合は、折り返し位置を襟の直下に設定し、襟自体は折らずに平らに寝かせると厚みの突出を防ぎやすくなります。
パーカー:フードとポケットの干渉を避ける配置
パーカーで厚みが出やすいのは、二重生地のフードと前面のポケットです。これらを重ね合わせない手順が求められます。
- 前面を上にして広げ、フードを左右に平たく広げます。
- ポケット部分に異物がないか確認し、段差を手で整えます。
- 袖を左右それぞれの縫い目に沿って下ろします。
- 裾をポケットの端に合わせて折り、フードは身頃と重ならないスペースへ逃がすように配置します。
たたみ方による厚みの違いを把握したい場合は、同じ衣類と資材を用い、通常のたたみ方と段差をずらしたたたみ方でそれぞれ梱包直後および一定時間経過後の最大厚みを、同じ位置で測定してください。測る場所や置き方が毎回変わると折り方の差を比べにくくなるため、条件もメモに残します。測定結果は手元の衣類での比較に限り、投かんや引受を保証するものではありません。
梱包全体のサイズ規定や、厚み測定スケールを用いた基本的な測定ルールについては、以下の解説記事で詳しく扱っています。
空気を抜く手順

たたみ終えた衣類を袋に収めたら、繊維に含まれる空気を整えながら逃がします。急激な加重はシワの原因になるため、面全体を使った均等な加圧が基本です。
手押しで空気を抜く際のポイントは?
袋の開口部から空気が抜ける道を残した状態で、奥から開口部に向かって両の手のひらで面全体を軽く押し当てながら空気を逃がします。生地の表面を強く擦らないよう注意しながら作業を進め、空気が抜けたら封を閉じます。
袋の開閉方法や圧縮の可否は製品ごとに異なります。取扱説明を先に確認し、指定された方法の範囲で空気を逃がしてください。
圧縮袋を使用する場合は、製品の取扱説明書を確認し、逆止弁の有無などに合わせて作業してください。急激に体重をかけて押しつぶすと生地や資材に負荷がかかる場合があるため、無理のない範囲で圧力をかけます。
戻り膨らみを抑える固定

空気を抜いて平らになっても、時間の経過や繊維の性質によって袋の内部に空気が戻り、厚みが変化することがあります。この変化を緩やかに抑える固定が役立ちます。
テープ固定時の締め付け加減は?
粘着テープを使って平坦な形状を保つように留めますが、強く締め付けすぎるとテープの両脇が盛り上がり、かえって凹凸が深くなることがあります。目的は締め付けることではなく形状を保つことであるため、面全体を軽く押さえる程度に留めます。
厚みを測るときは荷物を平らな面に置き、定規を外装に対してまっすぐ当てます。押し込んで衣類を薄くしないようにしながら、側面から最も高い位置を見て測ると、梱包後の状態を確認しやすくなります。
内袋を発送用の外袋へ収める際は、角や隙間に余分な空気が溜まらないよう軽く押さえながら整えます。外装が大きく余っている場合は、衣類を動かさずに折り返せる位置を先に決めてから留めてください。固定後に局所的な盛り上がりや生地の引きつれが出たら、テープを足して押さえ込まず、いったん開いて折り方を見直します。衣類を傷めない力加減を優先しましょう。
発送用シールの利用条件やポスト投函時の基本ルールについては、以下の総合解説記事で体系的に確認できます。
圧縮しすぎを避ける判断
厚みを抑えることは重要ですが、過度な圧縮は衣類にシワや型崩れを起こす恐れがあります。衣類のケアラベルや販売元の案内に従い、慎重な判断が必要です。
立体的な編み地のニット、毛足の長い起毛素材、装飾や金具がついた衣類などは、強い圧力をかけると風合いが損なわれる場合があります。無理に薄くしようとせず、状態に合わせた梱包を心がけます。
| 畳み方の状態 | 確認する場所 | 次の一手 |
|---|---|---|
| 中央に厚みが集中している | 襟元・袖口リブ・ポケットの重なり | 袖やリブの位置を上下左右にずらして再配置する。 折り返し位置を変更する。 |
| 平坦だが全体が硬く盛り上がる | 繊維の密度や生地の厚み | 手押しで軽く整えて様子を見る。 無理な圧縮は避けて別の発送方法を確認する。 |
| 装飾や金具の凹凸が目立つ | ファスナー・ハトメ・ボタン周辺 | 金具が生地に直接食い込まないよう当て布等を挟む。 強い加圧は行わない。 |
| 袋の中で空気が戻り膨らむ | 封入口の密閉状態や外装の余り | 袋の端を軽く押さえて余白を折り返す。 テープで形状を整えて固定する。 |
梱包を完了した後は、以下の条件を確認してください。
- 生地に強いシワや金具の圧迫痕がついていないか
- 梱包後の最大厚み部分が無理に盛り上がっていないか
- 外装込みの総重量が2kg以下に収まっているか
- 3辺合計60cm以内、長辺34cm以内の外形寸法に収まっているか
- 利用予定のフリマアプリ等の取引基準を満たしているか
- 利用予定の郵便ポストの差入口へ無理なく入る厚みか
日本郵便の公式案内によると、発送用シール利用時は3辺合計60cm以内・長辺34cm以内・郵便ポストに投かん可能であること、重量2kg以下が条件とされています。詳細な規定は日本郵便「ゆうパケットポスト・ゆうパケットポストmini」をご確認ください。
郵便ポストの差入口の形状や厚みはポストごとに異なり、一般に言われる約3cmの厚みは一律の上限や投かんを保証するものではありません。梱包後に利用予定の差入口へ無理なく入るかを確認し、差し込む際に抵抗がある場合は無理に押し込まず、別の発送方法を確認してください。
まとめ|厚みが戻る前提で送り方を判断
厚手の衣類を発送する際は、以下の順序で落ち着いて判断を進めることがトラブル防止につながります。
- 衣類特性の確認: ケアラベルを確認し、型崩れや毛倒れのリスクがある繊細な素材・立体装飾付きの衣類は強い圧縮を避ける。
- たたみの工夫: 縫い代やリブ、フードなどの重なりを面全体に分散させて、局所的な盛り上がりを防ぐ。
- 緩やかな脱気と固定: 面全体で軽く押さえて空気を逃がし、テープで無理のない範囲で形状を維持する。
- 差入口での確認: 梱包後の荷物が利用予定のポスト差入口にスムーズに通るか確認し、引っかかりや抵抗を感じる場合は押し込まず、別の発送方法を確認する。
時間経過で厚みが多少戻る可能性を念頭に置き、余裕を持った梱包設計を行うことが安全な発送への近道です。
ニット・パーカー梱包のFAQ|衣類の厚み調整で迷いやすい点
- 投かん口の厚さ目安とされる「3cm」は絶対的な基準ですか?
-
一律の上限寸法や投かんの保証ではありません。日本郵便の公式案内では投かん口の形状はポストごとに異なるとされており、発送用シールの利用条件は「3辺合計60cm以内・長辺34cm以内・郵便ポストに投かん可能であること・重量2kg以下」と規定されています。3cmは特定資材等で目安とされる寸法であり、投かん可能な厚みは利用するポストの差入口に合わせて確認する必要があります。
- ポストの投かん口に少し引っかかる場合、押し込んでも大丈夫ですか?
-
押し込むことは避けてください。差入口に引っかかり、強い力をかけなければ入らない状態の荷物は、外装や衣類を傷める原因になります。手を添えてスムーズに入らない場合は無理をせず、別の発送方法を確認してください。
- 梱包直後は薄かったのに後から膨らんでしまう時はどうすればよいですか?
-
袋の封入口がしっかり留まっているか確認し、外装の余分な隙間を折り返してテープで整えてみてください。ただし、衣類の繊維自体が復元しようとする力を完全に抑え込むことは難しいため、時間経過で厚みが増して投かん口に収まらない場合は、過度な締め付けを行わずに別の発送方法を確認してください。
- パーカーのフード部分だけが厚くなってしまう場合の対処法は?
-
フードを身頃の中央に折り重ねず、左右に平たく開いた状態で身頃と重ならない位置へ逃がすように配置してください。二重構造のフードを手で平らに整え、ポケットや裾のリブと重なる面積を最小限に抑えることで、全体の厚みを均一に近づけることができます。
- 掃除機を使う強力な圧縮袋を使っても問題ありませんか?
-
発送用の衣類梱包において、掃除機による極端な圧縮は推奨されません。強く圧縮しすぎるとカチカチに硬くなって投かん口のカーブに沿いにくくなるほか、深いシワが定着して回復しにくくなる恐れがあります。衣類への負荷を避けるためにも、手で軽く押さえて余分な空気を逃がす程度に留めるのが適切です。
- どんな素材の衣類でも圧縮して送れますか?
-
すべての衣類が圧縮に適しているわけではありません。ローゲージのざっくりした編み地、起毛素材、カシミヤやモヘアなどのデリケートな獣毛、立体的な装飾や金具がついた衣類は、強い圧力をかけると風合いが損なわれたり金具の跡がついたりするリスクがあります。ケアラベルや販売者の案内を確認し、不安がある場合は圧縮を避けて別の発送方法を確認してください。



