指揮命令権とは?|意味と仕組みをやさしく解説【用語集】

指揮命令権とは、労働者に対して業務内容・勤務場所・労働時間などを具体的に指示・管理する権限を指します。この権限を持つことで、企業(使用者)は労働者の労務提供を統制し、組織としての成果を上げることができます。

労働契約に基づく関係では、企業側に指揮命令権があり、従業員はその指示に従う義務を負います。一方で、業務委託契約や請負契約では指揮命令権が存在しません。そのため、発注者が業務の進め方や勤務時間を細かく指示してしまうと、「偽装請負」とみなされる恐れがあります。

【指揮命令権が及ぶ主なケース】

  • 正社員・契約社員・アルバイトなどの雇用契約者
  • 派遣労働者(ただし派遣先企業が権限を持つ)
  • 企業組織の上司から部下への業務指示

【注意点】
指揮命令権があるかどうかは、契約書の形式よりも実際の働き方(実態)によって判断されます。フリーランスや個人事業主として働いていても、発注者から勤務時間や業務方法を細かく指示されている場合は、実質的に雇用関係とみなされる可能性があります。適切な契約区分を理解し、トラブルを避けることが大切です。

業務委託の指揮命令、指示はどこまでOK!?偽装請負となるケースと罰則についても解説! – freeconsultant.jp for Business

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作成者
眞中 秀和
監修者


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