競業避止義務とは?雇用・業務委託で使われる制限の意味

雇用契約や業務委託契約を読むと、「競業避止義務」という言葉が出てくることがあります。競業避止義務とは、契約などに基づき、相手方と競合する事業や活動を制限する義務です。秘密情報を守る義務とは、制限する対象が異なります。

初東互助会 編集チーム
作成者
眞中 秀和
監修者
目次

競業避止義務は競合する活動を制限する取り決め

競業避止義務は、競合する事業への関与や就業などを制限する取り決めを指します。雇用関係では就業規則や契約・誓約書などに記載されることがあり、契約内容によっては雇用以外の取引関係で定められる場合もあります。

厚生労働省の退職後の競業避止義務に関する資料では、職業選択の自由との関係や制限の範囲が裁判例で検討されていることが紹介されています。したがって、契約に言葉が記載されていることだけで、どの範囲の活動も一律に制限されると理解するのは適切ではありません。個別条項の有効性や、特定の仕事をしてよいかどうかは、本記事の対象外です。

転職後も事業を続ける場合に就業規則や競業避止条項をどう確認するかは、転職後も個人事業を続ける際の競業避止・副業ルールで実務的に解説しています。

秘密保持義務との違いは、制限する対象にある

秘密保持義務は、業務上知った情報の開示や利用を制限する義務です。競業避止義務は、競合する事業や活動そのものを制限する点で異なります。情報を漏らさないことと、競合する活動をしないことは別の約束であり、契約上は一方だけ、または両方が定められることがあります。厚生労働省の競業避止に関する裁判例でも、競業避止と秘密保持は別の論点として扱われています。

「競業避止義務」は義務の内容を指し、「競業避止条項」や「競業禁止条項」は、その内容を定めた契約などの条文を指す文脈で使われます。名称が似ていても、義務そのものと記載箇所は区別できます。

まとめ|競業避止義務は競合活動を制限する契約上の義務

競業避止義務は競合する事業や活動を制限する取り決めで、情報の開示・利用を制限する秘密保持義務とは対象が異なります。契約に記載されることはありますが、個別の制限範囲や有効性まで用語の定義だけから決めることはできません。

よくある質問

競業避止義務とは何ですか?

契約などに基づき、相手方と競合する事業や活動を制限する義務です。

秘密保持義務とは何が違いますか?

秘密保持義務は情報の開示・利用を制限し、競業避止義務は競合する活動を制限する点が異なります。

雇用契約以外でも定められますか?

契約の内容によっては、業務委託など雇用以外の取引関係で競合する活動の制限が定められることがあります。

退職後にも問題になることがありますか?

退職後を対象にした契約上の制限が問題となる場合があります。ただし、個別の効力は契約内容や事情によって異なります。

競業避止義務と競業禁止条項は同じ意味ですか?

近い内容を指しますが、競業避止義務は制限される義務を、競業禁止条項はそれを契約などに記載した条文を指すことがあります。

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