運送、運輸、物流の違いは?言葉の意味と使い分け、そして役割を解説
普段口にしている言葉でも、似たような意味を持つ言葉は沢山存在します。
特に、この運送業業界はそういったものが多いです。
かといって、恥ずかしい!ということにはなりませんが、知っておくと何かと便利です。
例えば、仕事を頼むときや転職を考えるとき、この言葉の意味を知っていればミスマッチは減ります。
世間のイメージで言葉を使う時もありますが、本質は意味を知っていないと理解しづらいかもしれません。
今回は、その似たような意味を言葉の中でも「運送、運輸、物流」に焦点をあて、記事を作成します。
この記事では、運送、運輸、物流の各言葉がどう異なるのかを、わかりやすく説明します。
具体的な例を用いて、それぞれの役割と関係をはっきりとさせていきましょう。
目次
「運送」とは?
一般的にもよく使われる言葉ですね。
皆様も「運送業」という言葉をよく耳にするかと思います。
「運送」という言葉は、今回の記事の中でも一番馴染みやすく身近な言葉でしょう。
あらためて「運送」というのは、商品や荷物を目指す場所まで届ける業務のことです。
これにはトラックや自動車など、さまざまな輸送手段が使用されます。
「運送」は物流プロセスの中でも特に重要な位置を占め、スムーズな商品の移動に貢献しています。
つまり、「運送」=「商品を移動すること」と覚えていただければ、間違いないです。
運送の役割
運送業務では、商品を効率よく運ぶための手段やルートの選定が重要です。
この業務は物流の流れを支える基盤となりますので、怠ると物流全体の流れを止めることとなります。
例えば、トラックを使って工場から倉庫まで商品を運ぶ際、運送業者は車両の手配や運行の管理を行い、商品が確実に目的地へ届くようにします。
しかし、車両の手配や確保が出来ないと、商品が倉庫のから移動されず、その場にとどまることになるかと思います。
そうなると、お客様にその商品が届くことも無くなりますし、そもそも倉庫も商品が無くなるまで機能しなくなります。
このように、運送が物流全体に影響を及ぼすのです。
運送会社とは?
運送会社にはいくつかのタイプがあります。
- トラックを使用する「一般貨物運送業」
- 軽自動車を使用する「軽貨物運送業」
など....
一般的には、大きく大量の荷物を運ぶ際には「一般貨物運送業」、比較的小さめで少量の荷物運ぶ際は「軽貨物運送業」を使用します。
また「○○運送」と名前に入っている会社が数多く存在するかと思いますが、これらの会社は上記のどちらかを扱っていることが多いです。
基本的に運送業をメインとした業務を行い、トラックもしくは軽自動車(軽バン)を保有していることとなります。
運送業の理解を深めることで、物流の全体像がより明確になったかと思います。
次は、運輸と物流の役割についても見ていきましょう。
ちなみに株式会社初東運送にも「運送」と入ってます!
スポンサーリンク「運輸」とは?
「運輸」は運送よりも広い範囲をカバーする抽象的な言葉です。
荷物を運ぶだけでなく、そこに付随する仕分けや荷役作業も業務となります。
「運輸」=「商品を移動すること」+「付随する作業全般」と覚えていただければ、間違いないかと思います。
運輸の役割
具体的には、トラック、船舶、航空機など多岐にわたる輸送手段を使います。
これらを駆使して商品を目的地まで届けるのが運輸の役割です。
運輸は、どの手段や方法を採用するかを決め、実際の輸送を行います。
少し混乱するかと思いますが、その手段の中に「運送」が入ります。
運輸会社とは?
例えば、海外へ商品を輸送する場合、運輸会社は船舶の手配、貨物の積み込み、輸送ルートの計画などを行います。
これにより、商品を安全かつ効率的に目的地に運ぶことが可能となります。
運送を包含する広範な業務、それが「運輸」です。
「○○運輸」と会社の名前に入っている場合は、これらの業務を一括して行っている場合が多いです。
運送の手配はもちろん、仕分けやその他付随業務なども行える会社であるといえます。
運送と運輸を区別することで、その会社がどういった会社か見えてくるかと思います。
「運送会社」は「運輸会社」から仕事を頂きます。
次は物流の全体像について掘り下げてみましょう。
「物流」とは?
「物流」は、商品が生産されてから最終的に消費者の手に渡るまでの全過程を指します。
このプロセスには運送や運輸だけでなく、在庫管理、配送計画、倉庫管理など幅広い活動が含まれます。
物流はこれらの活動を総合的に管理し、商品流通をスムーズにする役割を果たします。
皆様が高速道路のインターチェンジの周辺で見かける「倉庫」についても、この「物流」の一つです。
そこまで使用する言葉ではないかと思いますが、実は身近なありとあらゆる所に物流は潜んでいます。
「物流」=【右記全般「商品管理」「商品を移動すること」「付随する作業全般」】と覚えていただければ、間違いないかと思います。
物流の役割
物流は商品の生産から消費者に届けるまでの一連の流れを効率的に管理することで、製品の価値を高めます。
例えば、製造された商品を、物流業者が在庫を管理し、最適な配送計画を立て、適切な倉庫で保管します。
これにより、商品は適切なタイミングで消費者の手元に届けられるようになります。
商品を移動というよりも、商品の流れを全般的に管理する。といったイメージのほうが分かりやすいかと思います。
物流会社とは?
物流は、商品の生産から消費者への届けるまでの一連の流れを管理する役割を担っています。
例えば、商品の製造が完了した後、物流業者が在庫管理や配送計画、倉庫管理などを行い、商品が適切なタイミングで消費者の手元に届くようにします。
佐川急便が力を入れている部分でもあります。
物流のシェアを取るということは、上記の一連の流れを受けきるということです。
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「運送」「運輸」「物流」の関係性
運送、運輸、物流は密接に関係しており、一つの流れとして考えることができます。
運輸は物流の中で、運送は運輸の具体的な手段として位置づけられます。
つまり、物流の中で運輸が行われ、その運輸には運送が関与しているという関係性があります。
運送と運輸が円滑に行われることにより、物流全体の効率が上がり、商品が迅速かつ正確に届けられます。
物流の位置づけ
物流は、商品が生産されてから消費者に届けられるまでの全プロセスを管理する総合的な活動です。
この中には、商品の輸送、在庫管理、配送計画、倉庫管理などが含まれます。
運輸の位置づけ
物流の一環として、運輸は重要な役割を担います。
運輸は商品を一地点から別の地点へ移動させるプロセスを指し、これにはトラック、船舶、航空機などの輸送手段が利用されます。
運送の位置づけ
運送は、運輸の中で具体的な手段として位置づけられます。
これは、商品を物理的に移動させる行為を指し、トラックによる配送などが典型的な例です。
相互関係
運送と運輸が効率的に行われることで、物流全体の効率が向上します。
運送がスムーズに行われれば、運輸プロセスが円滑に進み、結果として物流全体の時間とコストが削減され、商品が迅速かつ正確に届けられることにつながります。
このように、運送、運輸、物流は一つの大きな流れの中で相互に影響を及ぼし合いながら、商品の効率的な流通を支えています。
それぞれの役割を理解することで、物流プロセス全体の効率化につながる知見が得られます。
初東グループでも、物流業界や運輸会社から仕事をいただくことがあります!
「運送」「運輸」「物流」の違いまとめ
運送と運輸、物流はそれぞれ異なる役割を担っていますが、密接に関係していることが分かったかと思います。
正直、軽貨物で働く上で、あまり関係ないと思われそうですが、知っていることで次の展開が読みやすくなるかと思います。
※こういった未来の先読み的な部分はすぐには繋がりません。
大手○○会社が通販と連携して、配送、配達をするようになった。
⇒物流業務もあるのかな?
⇒単に運送だけを扱うのかな?
これだけでも、その業務がいつまで続くのか、何か不味いことがあったら契約が終わるのではないか?の予想が多少つきます。
繰り返しとなりますが、
運輸は商品の輸送を行う手段やルートを選定し、運送は具体的な手段や方法で商品を輸送します。
そして、物流は商品の一連の流れを管理し、運輸と運送を含めた総合的な管理を行います。
運送、運輸、物流が連携し合うことで、効率的かつ円滑な商品の流通が実現されるのです。